彼の手
彼の手
「──しばらくお待ち下さいね」
女性美容師さんは、そう言い残していなくなった。
そして数分後、あたしのカット担当の木崎航平さんが現れた。
「こんにちは、詩織ちゃん」
「こんにちは」
「今日はカットとカラーだったよね?」
「はい。ショートカットにして茶髪にしたいんです」
「この髪バッサリ切っていいの?」
「お願いします」
木崎さんは注文通りに髪の毛を切っていく。
「詩織ちゃん、ショートにするの久しぶりじゃない?」
「そうですね。二年振りぐらいだと思います」
「いつもは前髪と毛先だけだもんね」
「もう伸ばしてる意味がないんで、切ることにしたんですよ」
あたしは言葉を続けていた。
「長い黒髪が好きって言ってた彼氏に振られたんです」
「そうだったんだ」
「だから伸ばしてる意味がなくなったんです」
女性美容師さんは、そう言い残していなくなった。
そして数分後、あたしのカット担当の木崎航平さんが現れた。
「こんにちは、詩織ちゃん」
「こんにちは」
「今日はカットとカラーだったよね?」
「はい。ショートカットにして茶髪にしたいんです」
「この髪バッサリ切っていいの?」
「お願いします」
木崎さんは注文通りに髪の毛を切っていく。
「詩織ちゃん、ショートにするの久しぶりじゃない?」
「そうですね。二年振りぐらいだと思います」
「いつもは前髪と毛先だけだもんね」
「もう伸ばしてる意味がないんで、切ることにしたんですよ」
あたしは言葉を続けていた。
「長い黒髪が好きって言ってた彼氏に振られたんです」
「そうだったんだ」
「だから伸ばしてる意味がなくなったんです」
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