君に触れたくて
☆・゜.*。.
「西山!アホか!また同じ間違えをしやがって!」
「ほ、本当にすみません!あれ?ウソ、間違ってました?」
とぼける気か?
俺は、書類をひろげると、間違っている部分を指摘した。
「ここだ!自分で宣言してただろ?『部長に認められるように頑張ります!』と!」
「言いましたっけ?」
「二年前、言ってただろ?それなのに、全く二年前と変わってないのは何故だ?いや、寧ろ拍車がかかった気がする」
「そんな事ないですよ?いいじゃないですか、どーせ、あと二週間で寿退社するんですし」
もはや、日常化したこの光景を、気にとめる者は誰一人いない……筈だが。
クスクスと、オフィス内には、笑いがおきていた。
(完)