君だけを見つめて君だけを…
抱きしめた…

突然で…


私の自転車がガッシャ~んって倒れる音で我にかえって…


『と、桃李?』

『頼む…ちょっとこのまま…
俺の話を聞いてくれ…』

私はうなずいた

『俺…苦しいんだ…めいが他のやつに笑顔を向けるのも俺の知らないめいがいるのも…俺の知らないめいにどんどんなっていく気がして…辛い…』


『私だって…中森さんにしか見せない桃李の顔…見たくないよ…

中森さんの場所は私の居場所だったのになって…私の場所はもうないんだなって思い知らされるから…』

『そんなこと…』

『あるよ…私だってわかってるよ…二人が付き合ったことぐらい…バカにしないで…私は桃李のことは、なんだってわかっちゃうんだから!!悲しませちゃダメじゃん!!ちゃんと中森さんの事大切にしなきゃ!!桃李が選らんだんだでしょ!!もう、私を忘れて!!きっと中森さんは桃李を大切にしてくれるから!!』

って桃李をはなした…

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