君だけを見つめて君だけを…
しばらくして

私は口を開いた…
今思うことを今伝えようと…


『嫌いじゃないよ…むしろまだ好きです』


そう告げると…
急に桃李に包まれた…

包まれて桃李の香りや桃李の感触に触れて…

懐かしくて…この胸の中が好きだったと思った…

だけど、その胸に他の人を抱いたと思うと苦しい…

素直になれない…

私の頭が素直にさせてくれない…

『ごめん…』
と焦ったようにいい私から離れた桃李

私は首を横に振った…

離れてしまった温もりが恋しいとも思ったけど…

それを口にはせず

『不思議だね…信じて疑わないものが…
崩れてしまうと…こんなにももとに戻すのが大変なんだね…』
と自称ぎみに笑った…
『桃李…今すぐには無理だけど、いつかまた桃李を信じられる日が来るなら、私はもう一度桃李のとこに…それがいつかはわからない…だから桃李私を待ったりしないで…桃李は桃李の幸せを見つけて…私がもし桃李のとこに現れたとき桃李にいい人がいれば遅かったってことで、私も諦めるから…』
って話して

私は桃李のもとを離れた…



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