紅い龍〜俺に一生ついてこい〜
病院に着く頃にはもう夜の10時を回っていた。
0度に近い気温の中をバイクでかっ飛ばしたため顔なんてもう感覚がない。
病院の玄関の前にタバコを吸って待ってただろう愁くんが腰かけていた。
『ごめん、遅くなった』
愁「…おう……いくか?」
『…ん。……なんでもっとはよに教えてくれへんかったん?知ってたんやろ…。』
愁「あぁ。知ってた。でも、雅弥たちが紅には言うなって…」
『………ばかやろー…』
愁くんに連れられるまま歩く。
愁「ここに幹部、いるから。その隣が雅弥。俺、下で待っとくから。」
『…ん、さんきゅ』
愁くんなりの気遣いなんだろう。
恐る恐る幹部たちがいる病室のドアを開ける…