紅い龍〜俺に一生ついてこい〜
『へぇ〜。変わってるね〜。僕の名前は宇都宮 凛。これでも蒼龍の幹部!よろしくね♪』
そう言って僕は笑った。
何かをボソッと呟いた紅ちゃん。
聞き取れなかったけど。
『凛って呼んでねっ!僕も紅ちゃんって呼ぶから!』
紅「そこは普通紅って呼ぶんじゃないん?」
さすがだなあ。関西弁訛りで軽く突っ込む紅ちゃん。
『あははっ!いいのいいの』
紅ちゃんは少し眉間にシワを寄せた。
紅「わかった。じゃあよろしくね、凛。」
彼女はそう言ってフワッと柔らかく微笑んだ。
目を、離せなかった。
見惚れてしまっていた。
とても綺麗だったから。
ああ、こんな風に彼女は笑うんだ。
特別な気分になっていた。
紅「ねえ、凛。他の人のとこ行かなくていいの?凛?おーい。」
呼ばれてハッとした。
『えっ!あ!うん。行くよ。ごめんね、また後でね紅ちゃん♪』
そう言って足早に教室を去る。