続・心友。~もうひとつの想い~

「沢渡さんもキミのことが大好きやねんな。

いつか、ちゃんと話したいって言うてた」


堂前がそう言うと、マリアは困ったような顔になる。




「もうええのに。藍は気をつかわんでも」


それからマリアはハッとひらめいたように、こっちを向いた。




「あっそっか、ウチに彼氏ができたことにすればえーねん」


「え」


「ウチに新しい彼氏ができて幸せいっぱいにしてたら、藍も気が楽になるやろ?」


「それはそうやけど」




そこでマリアはにっこりと笑う。




「頼むで、堂前」


「へ、何が?」


「ウチはあんたと付き合うことになったって、藍に話すから。適当に話合わせといて」


「ええーーっ、なんでそーなるねん?」



堂前はびっくりして声をあげた。


< 104 / 133 >

この作品をシェア

pagetop