続・心友。~もうひとつの想い~
恐るべし、小野寺マリア……。
行動が読めなすぎる。
男達が次々と彼女に翻弄されていく理由が、初めてわかった気がした。
しかし、このまま、手をつないで階下におりたら、校内に残っている連中から注目を浴びるにちがいなく……
マリアの真意がわからない。
「えっと、手……」
骨ばった自分の手に添えられた白く美しい指。
その手を確認するように堂前が目線を落としてつぶやくと、マリアは「へへへ」と照れくさそうに笑った。
「やっぱ、あかん?」
なんて、上目づかいに目の中をのぞきこんでくる。
「堂前とお手てつないで帰ったら、なんか変われる気がしたんやけど」
子供みたいに、マリアはそんなことを言った。
「なんかって?」
「今までの自分とサヨウナラみたいな……」
「つまりは……ヤケに、なってるってこと?」
そんなマリアに堂前は真面目に訊く。