続・心友。~もうひとつの想い~
長身の彼の髪が、陽に透けて光る。
「お待たせ~」
「うん」
マリアが駆け寄ると、にこりともせずに堂前は歩き始めた。
「えー、あのふたり!?」
「うっそー、マリアって、また男作ったん?」
「うわ、今度の彼氏めっちゃカッコえーやん」
ふたりがならんで歩くと、途端にまだ校内に残っている生徒たちの視線が集まる。
さっき屋上から下りてくるときもそうだったが、みんな遠巻きにマリアたちを眺めながら、ひそひそとささやき合っていた。
「どーせすぐに別れるで」
「今度は何日もつか、賭けよか」
なんて声まで聞こえてくる。
まー、いつものことやけど……。
新しい彼氏ができるたびに、興味本位の目にさらされ、心ない言葉を投げられる。
そのうちに見向きもしなくなるくせに……。
「ゴメンな、最初だけやから、ジロジロ見られるのは」