続・心友。~もうひとつの想い~

「実はあれ、沢渡さんの受け売りやねん」


「は?」


「以前キミのことを悪く言ったら、沢渡さんにああ言われて……、カッコえーからいっぺんマネしてみたかった」


「はぁ? 何なん、それ?」


とマリアはズッコケる。




「ほめてくれたんかと思ったら、悪口言うてるやん」


「いや、それは昔の話。キミとはのっけからケンカみたいになって、ひどいこと言うたけど、反省してる。ゴメン」


急に素直に謝られて、やっぱりマリアは調子が狂う。


「まー、お互い様やしな、それは……」




それからマリアは、フフッと笑った。


「けど、うれしいな。藍がウチのことをそんなふうに言ってくれてたなんて」


「うん。シブいやろ?」


「明るくて優しいところに惹かれてるなんて、照れるけど、

でも、それが一番うれしい!」




「え……」


堂前が少し困った顔になった。


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