続・心友。~もうひとつの想い~
ユキとマリアが顔を見合わせる。
「なんでって……」とマリア。
「そりゃ、好きやからやろ」とユキ。
グッと、言葉を詰まらせる堂前。
「まー、ひとのせいにしたくなる気持ちも、わからんでもないけど……」
そんな彼を見かねて、マリアは憐れむようにつぶやいた。
「キミに……わかるはずがない」
「は?」
「キミのような人間に、僕の気持ちはわからんから」
堂前はボソッとそう言った。
「何それ?」
ムッとするマリア。
「ウチの何をわかってるつもりなん?」
「じゃあ訊くけど……キミはこの高校に入ってから、何人の男とつきあった?」
「そんなん、いちいち覚えてないし」
「やろ-な」
ハァ……と、堂前は小さなため息をつく。