続・心友。~もうひとつの想い~
歩き出したふたりの手が、
どちらからともなく結ばれる。
ゆらゆら揺れて
うれしいような恥ずかしいような気持ちが
マリアの胸を、また満たしていく。
チラッととなりを見あげると、向こうもこっちを見ていた。
明るく澄んだ光に、なぜかドキンとして、
頬が赤くなるのを、マリアは感じる。
あかんあかん。意識したらどんどん赤くなるって……。
「マリア」
「ん?」
「時間の問題かも」
「何が?」
「僕が、キミに落とされるのは」
「え……」
「すごい……可愛い」
仮の彼氏のささやく声が、マリアの耳元で優しく響いた。
END