続・心友。~もうひとつの想い~

歩き出したふたりの手が、


どちらからともなく結ばれる。




ゆらゆら揺れて


うれしいような恥ずかしいような気持ちが


マリアの胸を、また満たしていく。




チラッととなりを見あげると、向こうもこっちを見ていた。




明るく澄んだ光に、なぜかドキンとして、


頬が赤くなるのを、マリアは感じる。




あかんあかん。意識したらどんどん赤くなるって……。






「マリア」


「ん?」


「時間の問題かも」


「何が?」


「僕が、キミに落とされるのは」


「え……」


「すごい……可愛い」




仮の彼氏のささやく声が、マリアの耳元で優しく響いた。













END





< 132 / 133 >

この作品をシェア

pagetop