続・心友。~もうひとつの想い~
「ウチ、あんたに何か迷惑かけたっけ?」
「別に」
「じゃあ、八つ当たりせんといてくれる?」
わざと落ち着いた声で、マリアは言った。
「いや、キミがどう生きようと勝手やけど……。
その悟っていう2年? キミとつきあってたくらいやから、そいつも軽~い感じなんやろなと思って、沢渡さんのことが心配になった、だけ」
そこでマリアは、となりのユキを見て低くささやいた。
「何なん、こいつ。めっちゃエラそーに。
だいたい告白もできんような、しょぼい男に、今さらぐだぐだ口出しされても、悟もめーわくな話やなぁ」
「うわ、聞こえるってば」
いくら小声でささやこうが、聞こえてしまう距離だったので、ユキがあわててマリアを突っつく。
「……とにかく、あんなやつ彼氏とは認めへんから」
堂前がムスッと言った。