続・心友。~もうひとつの想い~
いつもなら、この時間は予備校に向かう電車の中だ。
空。
雲一つない真っ青な空。
見あげると、そこに可愛い笑顔が浮かんだ。
友達としゃべりながら、はじけるように笑った顔。
思えば学校で見る彼女は、よくそんなふうに笑ってたっけ。
それから、時おり見せるさびしげな表情……。
それが気になってしょうがなかった。
はぁ……。
藍に彼ができた。
まるで実感の湧かないできごとだったのに、今頃になって、胸にズッシリと重い。
その重りを抱いて、このまま地の底深くまで沈み込んでしまいそうなほど、体が動かなくなる……。