続・心友。～もうひとつの想い～

その後、他の男に対しても身を固くする藍を見て、

その恐怖心は自分にだけではなく男性全体に対するものだとわかってからも、その気持ちはぬぐえなかった。


他の誰よりも、自分に見せた恐怖の表情が、一番ひどいものに思えてならなかった。


それでも、いつか彼女の心を解いて、救ってみせるのは自分だと信じていた。


ひどい目にあって、傷ついたあの子を、この手で幸せにしてやりたかった。




アホやな……。そんなワザ、何も持ってないくせに。




自分などいなくても、藍は幸せそうに笑っていた。

眩しげにあいつを見あげていた。



それが心底……悲しかった。




『八つ当たりせんといて』と言ったマリアの声が蘇る。




「確かに……」


あれは相当ひどい『八つ当たり』だった。


いや、向こうだって敵意丸出しだったけど。


いやいや、それはこっちがあーゆー態度だったからか、


などと思い起こす。