続・心友。~もうひとつの想い~


「ヤバいで悟。あいつ、藍のこと好きらしい」


ユキがそっと耳打ちをする。


「えっ、どいつ?」


「あいつあいつ、あのメガネ」


声も姿勢も低くして、ユキは悟にあいつがどいつか教え、それから今までの出来事を話した。




「あいつが……」


「うん。ほら、藍のこと、ちらちら見てるやろ」


その様子をまじまじと見つめる悟が、ボソッとつぶやいた。




「なんか……やたら背の高いやつやな」


座っていてもそれはわかる。


「うん、まぁ、あんたよりはモデル体形かな」


とユキが答えた。




「メガネはずしたら、かなりのイケメンちゃうん?」


「うん、まぁ、あんたよりは甘くて涼やか、かな」


悟のつぶやきに、またユキが答える。




「でな、」


と今度はユキのほうから悟に言った。


「あんたとちがって、むこうはT大、A判定らしいわ」


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