続・心友。~もうひとつの想い~

「えっ」と一瞬絶句する悟。


「そんな頭のいいやつ、この学校におるん?」


「うん。ウチらの学年トップやもん、あの子」


「マジか……」


どんよりとヘコんでいく悟を見て、ユキが生き生きとしてくる。




「やっぱ悟をからかってると楽しいわぁ」


「あのなぁ、『あんたとちがって』って言うけど、俺がどんな大学に行くかなんて、まだ決まってないからな」


「おーおー、いいなぁ2年生は、夢があって」


ムキになる悟を、ユキは笑い飛ばす。




笑われてムクれた悟を見て、なぐさめるようにマリアが言った。


「大丈夫。悟があいつに勝ってるとこも、いっぱいあるやん」




「例えば?」とムスッと訊く悟。


「えっ」


「顔、頭、スタイル……以外になに?」とユキ。








「えっと…………ほら、卓球とか」


やっと思いついて、マリアが指を一本立てた。


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