続・心友。～もうひとつの想い～

「別に、いいし。いちいち気にしてられへんもん」


案外あっさりと藍は言った。




「いや、小野寺さんは実際、男関係派手やから、しゃーないけど。でもキミはちがうやろ」


納得しない堂前の顔を、藍がまじまじと見あげる。




「マリアも、そーゆー感じとは、ちょっとちがうけど？」


「いやいや、あんなに次々男を替えて、ひとつひとつの恋愛を真剣にしてるとは思われへん」


「でも、今のマリアは……」


「そーやってかばってる場合かな？　キミの彼氏かて、あの娘の気まぐれ次第で簡単にヨリが戻るんちゃうの？」




「堂前くん……」


急に熱くなった堂前の様子に、藍は完全に引いている。




「マリアは、友達の彼氏に手を出すような子じゃないよ」




そう返されて堂前は、フーとため息をついた。




「どーかな？」


マリアを疑おうともしない藍が不憫になる。