続・心友。~もうひとつの想い~
振り向いた目が、ギュッと真っ直ぐに自分に向けられる。
そのまま、藍の声は言った。
「みんな無責任におもしろがって適当なことを言ってるけど、そんな子らにいちいち否定して回るほどヒマじゃないねん。
マリアのことも
悟のことも
ホンマのことは自分がちゃんとわかってるからいい。
好きに言っとけば……?」
淡々としていた声が、そこで一瞬途切れた。
割り切っているように見えても、心ない中傷に、藍だって傷ついているのだ。
「そうじゃない。僕はそんな連中とはちがう。
興味本位で言ってるわけじゃない……!」
堂前の必死の言葉に押されて、藍は、でも不思議そうに彼を見あげる。
「好きやねん」
言葉がこぼれた。