続・心友。～もうひとつの想い～

「でも」


と藍はつぶやいた。


そのままうつむいて、言葉を探しているようだった。




「マリアは気づいてたのかもしれん。悟に対する私の気持ちを……。

だから悟と別れたのかも」


「え？」


「あのふたりが別れたときも、
そのあと私たちがつきあうまでの3ヶ月間も、

私は自分の気持ちだけにいっぱいいっぱいで、
マリアの気持ちなんか、ちっとも考えてなかった」


ぽつぽつと、藍が言葉をつないでいく。




「マリアは本当は、まだ悟のことが好きなんかもしれへん……。
別れたときも、今も、ずっと」


「なんで、そう思うん？」


突然の打ち明け話に、堂前の思考はついていけない。




「ほんの２、３日前にそれに気づいたところ。
マリアの目が切なそうに悟を追ってたから……。

なんで今まで気づかんかったんやろって、自分にあきれてる」