続・心友。~もうひとつの想い~
「思い過ごしじゃないん? あの子、そんなことするかなぁ?」
それが事実だとしたら、ずいぶん人のいい話だ。
マリアに対する自分の印象とは、かけ離れている。
「マリアはするねん」
だけど、藍はそう言った。
「わたしはいつも、マリアとユキに心配かけてばっかやったから、ふたりは昔のいろんなことも知ってくれていて……。
マリアはそんな私を救ってくれようとしたのかも……」
あの夏、藍の身に起こったことを、マリアたちは知っている。
あいつのケータイをぶっ壊したのは、きっとあの子たちだから。
それまでの藍のことも
そのあとの藍のことも
近くで全部見てきたのは、あの子たちだから……。
そのことに堂前は思い至った。
「でもそれ、小野寺さんに確かめたわけじゃないんやろ?」