続・心友。~もうひとつの想い~

「あ…い……」


声が震える。




悟はギュッとケータイを握りしめ、額を押し当てた。


全身の血が、怒りでグワーッと熱くなる。




なんで、こんなひどいことを……されなあかんねん。




今すぐそばにいって、抱きしめてやりたかった。


大丈夫だと、包み込んでやりたかった。


今からでも、藍をこんな目に合わせたやつを叩きのめしたい。






でも、この画像……。




マリアたちが相手の男のケータイもメモリーカードも破壊したと聞いていたのに……。


なんで、これがまだここに残っていて、
しかも、なんで堂前が持っている……?




悟は顔をあげ、もう一度画像に目を落とした。




「キミはもう立ち直って、いっぱい……笑ってるねんで」




少しあどけない藍の泣き顔に、そっと指先で触れると、心が震えた。




「く……っそ」


愛しくて、悔しくて……気が狂いそうになる。





それから悟は、迷わずその画像を消去した。




小さな電子音とともに消えていく藍の白い肌の上に、


ポタッと一粒、雫がこぼれた。




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