続・心友。~もうひとつの想い~

「T大!? 最難関やん」


「しかもAって。スゴイな」


「けど、なんであんたが自慢してんのよ」


マリアにツッコまれ、ユキが口をとがらせる。


「だってAやで。模試の判定ってAとか出るんや~って、初めて知ったもん」


「あっは、言えてる。うちもEやDしか見たことがない」


3人でそう笑いながら、マリアはさっきの堂前の表情を思い出していた。




藍に笑いかけられたとき、あの子絶対『きゅん』ってしてたよな……。


いや、『きゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!』ってくらい?




「マリア、なにか気になるん?」


ニヤニヤしていたら、横から藍に訊かれた。




「いや、あの子……藍に見とれてポーッとなっとったから」


「えっ、私?」


「ああ、いやいや、前から藍のこと好きやったんかも。可愛いなーって、ちょっと気になってたとか」


藍を怖がらせてはいけない。


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