続・心友。~もうひとつの想い~

「俺、今からあいつと会うねん。屋上で待ってるって言われた」


そう説明する悟の言葉に、マリアは思わずユキを見た。


ユキも驚いた顔をして、こっちを見ている。




「その画像の出元とか、コピーはあるのかとか、他に誰か持ってるやつはいないのかとか、

俺……絶対に聞き出すから」




悟は思いつめた顔をしていた。




「そんで、どんな手を使っても、俺はその全部を消し去る」


うめくような声。




「悟……」




「けどな、藍には知られたくないねん」


そう言うと、悟は顔をあげ、真っ直ぐにマリアを見た。




「頼む、マリア。藍を連れて帰って。

屋上やから別に騒ぎにはならんやろうけど、でも、藍には絶対に気づかれたくないから」


悟は懇願するように言う。



< 70 / 133 >

この作品をシェア

pagetop