続・心友。~もうひとつの想い~
「でも、ほんまに別れろって要求されたとして、藍はどーするん?
事情は説明できへんし、急に悟が別れるって言うたら、めっちゃショック受けるやん」
ユキが悲痛な声を出した。
「それは……」
と悟は、マリアたちに顔を向ける。
「そこをうまくフォローして、藍を支えてやってくれへん? 何があっても俺を信じろ、とか、できればその……言ってくれると助かるんやけど……」
「何を急に照れてるねん」
口ごもる悟を、ユキが少しだけ笑った。
「よっしゃ。ウチらで全面フォローするから、がんばりや悟。……いや、あんまり無理しなや、悟」
マリアがそう言うと、ユキも続けた。
「そうやで、ひとりで暴走しなや」
「うん。サンキュ」
ユキとマリア、ひとりずつの顔を順に見ながら、悟はうなずく。
「じゃあ、藍を頼むな」
そう言い残して、悟が階段のほうへと足を踏み出した。