淋しいお月様
「タクミのことでしょう。ユアの相手って」
今日はクマさんとお昼休憩が一緒になった。
私は野次馬根性で、朝のユアさんとの会話を切り出した。
クマさんは、栄養価たっぷりの色とりどりの野菜が入ったお弁当を食べている。
お腹に赤ちゃんがいるのだものね、栄養はたくさんとった方がいい。
「タクミさん? 社内にそんなひといたっけ?」
クマさんも知っている相手らしいから、近場のひとだとばかり思ってた。
「違う違う。ミュージシャンだよ」
「ミュー……?」
「歌手、歌手。ユア、昔からファンなんだよね」
「なんだあ、歌手か」
「ユア、タクミ以上のひとが現れない限り、彼氏なんてつくらないって云ってるもん」
ミニトマトにフォークを刺しながらクマさんは云う。
「そうなんだ」
あんなにかわいいユアさんを放っておく男子がいるなんて思えなかったけれど、相手がミュージシャンなら納得。
今日はクマさんとお昼休憩が一緒になった。
私は野次馬根性で、朝のユアさんとの会話を切り出した。
クマさんは、栄養価たっぷりの色とりどりの野菜が入ったお弁当を食べている。
お腹に赤ちゃんがいるのだものね、栄養はたくさんとった方がいい。
「タクミさん? 社内にそんなひといたっけ?」
クマさんも知っている相手らしいから、近場のひとだとばかり思ってた。
「違う違う。ミュージシャンだよ」
「ミュー……?」
「歌手、歌手。ユア、昔からファンなんだよね」
「なんだあ、歌手か」
「ユア、タクミ以上のひとが現れない限り、彼氏なんてつくらないって云ってるもん」
ミニトマトにフォークを刺しながらクマさんは云う。
「そうなんだ」
あんなにかわいいユアさんを放っておく男子がいるなんて思えなかったけれど、相手がミュージシャンなら納得。