淋しいお月様
今度はトモの画面を開き、通話ボタンをタッチ。

『TRRR……TRRR……TRRR……ブツッ』

あ、繋がった!?

『留守番電話サービスに接続いたします――』

留守電か、がくっ。私はうなだれた。

パチンコ屋で働くトモは、今頃夜勤の時間かな。

日勤と夜勤を交互にこなすトモのシフトまで知らないし。

あ~あ。

私はため息をつき、またぐいっとビールを飲んだ。

そうだ、ユウカなら……!

働いてないし、今の時間だったら捕まるかも。

そう思い立ち、今度こそはと思い、ユウカにコールする。
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