淋しいお月様
こういったトラブルで、ストレスを発散できるような話し相手もいない。

慰めてくれるひともいない。

私は涙をとりあえず堪え、社員さんが行ってしまうと、手許のパソコンを”離席中”とし、トイレへと向かった。

個室の中で、人知れず、泣いた。

私は何で、東京なんかにいるの?

どうして静哉と連絡がつかないの?

私はいつまで、静哉にしがみついているの?

疑問や不安が次々と溢れ出す。

涙を拭かなきゃ。

私はひとしきり泣いた後で、我に返った。

涙目で職場にいるわけにも行かない。

涙、止めなきゃ……。
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