淋しいお月様
静哉からの返事は未だない。

もう、私のことなど忘れてしまったのだろうか。

過去のものにしたいなどと思っているのだろうか。

あたらしい職場で、あたらしい女のひとと……。

それ以上考えると、また涙が出そうだった。

あたらしい女のひとと、仲良くしているんじゃないの……?

今まで考えたくもなかったその疑念を、改めて胸に打つ。

そうしたら、また瞳が決壊した。

とめどなく、涙が流れ始めた。

「……っく。ひっく。ええ~ん」

誰もいない公園だ。私は思いきり、泣いた。

「静哉ぁ。静哉……」

泣きながら、ビールを一気に飲み干した。

そして空になったビールを手にしながら、空を仰ぎ、何も無い夜空を見つめていた。
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