淋しいお月様
もしかしたら、本当に呆れてるのかもしれないけれど。
「食材、買いに行ったんですか?」
「うん。机の上に鍵置いてあったから、ちゃんとかけて出かけたよ」
「そうそう、自炊するといいって、職場のひとに言われたばかりです」
ビールの缶に口をつけながら、うんうん、とセイゴさんは頷いた。
「するといいよ」
「そう、友だちができたの。その子に言われた」
私もビールに口をつける。
病み上がりで飲むビールは、また格別。
「何、友だち、いなかったの?」
「私、この春に東京に出てきたばかりで……」
「ならよかったじゃん」
「そうですね。あ、セイゴさんと出会えたのも嬉しいです」
正直に言うと、彼はあたまを掻いた。
「よかったね」
まるで他人事のように彼は言う。
「何だか、楽しいです」
「それはよかった」
「食材、買いに行ったんですか?」
「うん。机の上に鍵置いてあったから、ちゃんとかけて出かけたよ」
「そうそう、自炊するといいって、職場のひとに言われたばかりです」
ビールの缶に口をつけながら、うんうん、とセイゴさんは頷いた。
「するといいよ」
「そう、友だちができたの。その子に言われた」
私もビールに口をつける。
病み上がりで飲むビールは、また格別。
「何、友だち、いなかったの?」
「私、この春に東京に出てきたばかりで……」
「ならよかったじゃん」
「そうですね。あ、セイゴさんと出会えたのも嬉しいです」
正直に言うと、彼はあたまを掻いた。
「よかったね」
まるで他人事のように彼は言う。
「何だか、楽しいです」
「それはよかった」