お姉ちゃんの憂鬱


そしてダイニングに並ぶのは肉じゃがをメインとしたまさえ自慢の料理の数々。


まどかが食べるとわかった途端品数がいつもより2品ほど増えたが父、義治としては願ったりかなったりなのでなんの反論の声もでない。




「本当にお邪魔していいんですか?」


「なーに今更言ってるの。もう作っちゃったんだから食べてもらわないと困るわよー」



笑顔のまさえに圧されダイニングテーブルに座るまどか。

本当に強引だよこの人は。



「香奈子の友だちさんとご飯が食べられるなんてなー。さぁ食べよう。いただきます」



先ほど帰ってきた義治はのんきにそんなことを言っている。

なにより早くご飯が食べたいんだろう。

今日はいつもより少しだけ豪華だから嬉しそうだ。



「お家の人に連絡いれた?」


「あー、それなら問題ないから、気にしないで」



それだけ言ってご飯に手をつけだしたまどかは、おいしいおいしい言いながらどんどん平らげていってくれる。


最初チュッパチャップスが昼飯だなんて言っていたとは思えない食べっぷりだ。




「まどかいっつも昼ご飯購買のパンだけどさ、足りてんのあれで?弁当とかもってくればいいのに」


「正直足りてないけど、朝弁当を作る余裕なんかてあるわけないじゃん。あたしの寝起きの悪さ知ってんでしょ」


「それは知ってるけど…え、まさか朝ごはんはちゃんと食べてきてるよね?」


「あー時間があればって感じ?」


「それはダメよーまどかちゃん。朝ごはんはちゃんと食べないと!しかもそれに昼ご飯まで満足に食べてないんじゃ、全然エネルギーにならないじゃない!」




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