お姉ちゃんの憂鬱

「あたしはなー。転入してきてからが怒涛過ぎて部活とか見に行く暇がなかった。」


「とか言って見に行くの面倒だっただけなんじゃないの?」


「よくわかったなかーちゃん」


「やっぱり。」


「まぁ今はもうバイト三昧で部活なんて無理だわな」


「そっかー。メグは?部活入んないの?」


「もともとやってたけど、部の奴とケンカしてやめた」


「え!!それ初耳!なに部だったの?」


「…剣道」


「まっじか!かっけー!メグが剣道とかかっけー!やってるとこ見たい!」


「やめたのにできっかよ」


「えー見たかったなー。」



金髪剣士か。
絶対カッコいいでしょそれ。

しかしやめた理由がケンカとは、メグらしいというかなんというか。

やっぱりギラギラしてるよこの男は。




「さぁちゃんは最近部活行ってないけど、行かなくて大丈夫なの?」


「え、うーん。大丈夫なんじゃない?運動部と違って結構ゆるいし、やりたいときに行って作って食べるみたいな感じなの」


「そうなのか。今度あたしに何か作って!さぁちゃんの料理食べてみたい!」


「うん、いいよー」



やったぜ。
料理部の作る料理なんて、きっと絶品に違いない。

何をリクエストするか決めておかなければ。



「よし、じゃあ今度の土曜か日曜にさやかの家いくか」






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