お姉ちゃんの憂鬱

その後、無事口戦争は終戦を迎え、またさぁちゃん家に行く計画の話に戻った。



そしてなぜか、「そんなに言うなら片付けも手伝ってよ!」ということになり、土曜日の午前中にさぁちゃんの家にお邪魔することが決まった。


しかし言いだしっぺのまどかは、「午前中バイトだからかーちゃん頑張れ」と何とも人任せなことを言って自分は片づけから逃げやがった。


メグに至っては「やだよ。面倒くさい」とこれまた人任せな言い分。



まぁあたし自身はそんなに片づけとか嫌いじゃないから問題はないんだけどさ。



「よし、お姉ちゃんに任せなさい。お片付けスキル高いよあたしは」


「マジで?じゃああたしの部屋も片付けお願いしようかなー」


「一回いくらとるかなー」


「え、金とんのかよ!悪徳!」


「どこがだ。労力に見合った対価をもらうのは当然でしょうが。」


「等価交換ってやつだな」


「メグの言う通りよ。一は全、全は一よ」


「一度は自分にも錬金術が使えるんじゃないかとか考えるよな」


「あ、やっぱり?あたしも人知れず両手を合わせたことがあるよ。何も起こらなかったけど」


「なんか起こってたら大事件だろうが」


「…けっこう吉岡くんって話とぶよね」


「…かーちゃんと一緒だと特にな」



あれ、今なんの話してたんだっけか?





< 182 / 335 >

この作品をシェア

pagetop