お姉ちゃんの憂鬱

さぁちゃんの家に着くと、なぜかもうまどかと直くんがいた。

聞くと、あたしが出て行ったすぐ後に着いたらしく、二人が集合場所を間違えて別ルートで向かっていたとのこと。


当たり前のようにリビングのソファでくつろぐ二人を見て、メグの手刀がさく裂したが、当然の報いである。




その後、さぁちゃんお手製のとってもおいしいオムハヤシライスをみんなで食して、ローテーブルにお菓子を広げながら大きなテレビでDVD鑑賞をして解散となった。



さぁちゃんの料理の腕は確かでした。

たまごがとろっとろで見事においしかった。




カラーボックスに並ぶDVDのチョイスは直くんに任せたのだが、なぜか嬉々としてホラー映画を選択しやがり、あたしはひたすらにかわいいクッションに顔を押し当てる羽目になった。


そしてその様子を面白がったまどかと直くんには、メグが制裁を与えてくれたので、お返しにメグの部屋を片付けにいってあげようと心に決めた。

まどかと直くんには頼まれても片付けなんかしてやらないんだからね!




「さやか、次回はハンバーグね!」


「次回もあるの?!」


「ないんですか?ちなみに僕は酢豚が食べたいです。あ、パイナップルは絶対に入れないでくださいね。入れたらしっぺしてやりますよ」


「オレは食えればなんでもいいや」




そんなことを言う3人に、さぁちゃんは心底ほっとしたような、可愛い笑顔を浮かべたのでした。





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