お姉ちゃんの憂鬱
安心する温度。
髪を撫でられる感覚。
右耳に聞こえるのは、心地よい心音。
寝ぼけた頭ですり寄ると、心音が少し早くなった気がした。
もうしばらくこの心地よい眠りを堪能したくて、浮上した意識をまた沈める。
今日は土曜で部活は午前だけ。
明日は日曜だしやることも特にない。
まだ昼寝を続けても何も問題はないだろう。
もう一度もぞもぞといい位置を探して温かい温度にすり寄る。
背中を撫でる体温に一気に意識が沈んでいくのがわかった。
そしてそのまま意識が途絶えた。