お姉ちゃんの憂鬱

そのあと結局もう連絡事項はなかったのか、あっさりホームルームはおわり、今は掃除の時間。



「お前掃除は?」


「掃除ない班なんだー。だから早く会いに来た!」


「来るな。」



お前が来ると美里ちゃんは喜ぶが、あたしと絡むとたまにすごく鋭い視線をよこしているんだから彼女。

あの視線を具現化できたらあたしは簡単に射殺されるよ。



「それに、こうしたら山城さんも俺のこと覚えてくれるでしょ?」



あぁ、そういうことだよな。やっぱり。

いくらあたしにべたべたしてたって、どうせ他の人のこと考えてるんだから。


本当にこいつは誠がない男だ。


少し喜んでしまったあたしの心はどうしたらいいんだ馬鹿。




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