お姉ちゃんの憂鬱
4人であーだこーだと言い合いをしていると、急にまどかが笑い出した。
ケラケラとかそんな可愛いもんじゃない。
腹を抱えて笑うとはこういう時に使うのが正しいんだなと思わせる、あっはっはっはと大笑いだ。
「殿って、なんだよ!かーちゃんいつの間に殿になったの!てか、せっかくのあたしのシリアスモードどっかいった…!うえッ、ゴホッ、っつ、笑い過ぎて、むせた、苦しい、しぬっ…!!」
「山さん、死んだらダメですよ。死因が笑い過ぎなんて新しすぎます。」
「揺るぎねえな直江。少しは心配してやれよ。」
「してますよ。山さんが死んだら山村コンビが解散してしまいますよ。山さんがんば。」
「なんかあたしサラッと巻き込まれた感。てか山村コンビってヤメテよね。」
「命名はお姉ちゃんですから、文句はお姉ちゃんに言ってください。」
「ここでまさかの流れ弾。ほら見てよ直くんのせいでさらにまどかが苦しそうにしてるじゃないの。息できてないよこの子。」
「これはもはや直江くんが加害者だね。」
「直接手を下さずして人を窒息させることができるとは、お主やるな。」
「殿ほどではございません。」
「安定の殿だな香奈子。」
「それすごく嬉しくない。」
「あ、あのー……。」
まどか母の存在完全に忘れてたわ。