お姉ちゃんの憂鬱


「おー本当に全部終わらしてきたのか!!偉いぞ直江!というか三船!」



「直江が、課題をすべて終わらせている、だと……!!!」

「嘘、だろ…!嘘だと言ってくれよ…!!」

「そんな、直江が…信じてたのに!」




3学期の始業式。

それぞれの教科の最初の授業で課題を集めると説明されたのにも関わらず、ホームルームが終わった途端に教卓の上にすべての課題を見事なまでにドヤ顔で並べた直くん。


そしてそれを見てやり過ぎだろと言いたくなるリアクションをするメガネと岡部君と佐々木君と渡辺君。

このお調子者三人組は課題、終らなかったんだろうな…




「お前ら終わらせてねーのか。」


「まさか吉岡は終ってないよな!仲間だよな!!」


「一緒にすんな。終わってるに決まってんだろ。」


「吉岡まで…。まさか、山城も…」


「は?なんであたし?まぁ終わってるけど。」


「何ということだ!!仲間が多ければ大丈夫だと思ったのに!!」



「ふーーーーん。なにが大丈夫なんだろうなぁ?あ?岡部?まーさか数学の課題はきっちり終わらせてるよなぁ?」



「ももももももちろんでございます提出日までには必ず…!」


「気が変わった。数学だけは今回収してやろう。」


「そそんなご冗談を…!どうか、どうか猶予をください!!」



そんな楽しそうなやり取りをしているメガネと3人組を置いて教室を出たあたしたち。



「ファミレスでなんか食って帰るかー」

「カラオケ…」

「こないだ行ったでしょ!」

「まじ直江アクティブ。」

「喉強靭すぎる。」






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