お姉ちゃんの憂鬱

「…メグにさ、いろいろ聞きたいことがあるんだけど聞いていい?」


「どうぞ?」


「1年の時のメグはどんな人だったの?」


「あー、面倒くさがりだな。で、無関心。」


「何に対して?」


「自分に対して。」


「剣道をやめたのは、今日の人が原因?」


「あぁ。今日とまるっきり同じ感じだったな。あっちがケンカ吹っかけてきて、応戦したらやられたやられたって喚きやがって。意味わかんねぇ。しかも顧問もあっちの言い分を信じるんだよ。今日と本当に全部が被る。」



だからこんなにいろいろ思い出すんだろうな。とポツリと呟いた。




「メグ、なんであんなにあの人に恨まれてんのさ。」


「剣道部やめた時は、団体戦のメンバーに俺が入ってあの人が抜けることになって、それを俺のせいだって騒いでたな。で、今日のは何言ってっかよくわかんなかったけど彼女がどうのこうの言ってた。」


「完全に逆恨みじゃんか…え、なんでそれでメグが部活やめんの?意味わかんなくない?」


「だから言ったろ。俺がやってないって言ったって、顧問は真面目そうなあっちの言い分を信じるんだよ。で、俺が謝ることになって、意味わかんねぇと思って自分から辞めた。

ま、あっちとしては俺が辞めた穴埋めで団体戦出れるようになったみたいだから喜んでたけどな。そんなんで出て嬉しいのも意味わかんねぇが、それっぽちの人間だったんだろ。」





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