お姉ちゃんの憂鬱
「直江!無音にしないとダメだろ!」
「僕無音カメラのアプリ持ってないです。」
「じゃあなんで盗撮部隊に入隊したの!」
「二人でばっかり楽しんでズルいです。」
「無音カメラインストールして出直せや!」
「そもそも盗撮は犯罪ですからねあなたたち?」
校舎の影からバッチリ体が見えてしまっている3人組に話しかけるとビクッとした3人がこちらをそろーりと振り向いた。
「お姉ちゃん、僕は音が鳴ったので盗撮ではないです。」
「そういう問題じゃありません。3人ともこっち来なさい。」
別に疚しいことをしていたわけでもないのになぜ盗撮されるのだ。
きっと言いだしっぺは面白がったまどかか、禁断の恋に憧れるさぁちゃんだろう。
「かな、浮気はダメよ。」
「してねーわ。」
「浮気した奴はみんなそう言うんだよ。」
「してないって。というかなんで3人いるの?帰ってなかったっけ?」
「かーちゃん部活サボるって言ってたから昇降口で待ってたのになかなか来ないから迎えにきた。」
「サボりじゃないから。今日は体育館男バスと女バレで使うから使えないの。」
「で、部活サボって浮気っすか奥さん。」
「だからいろいろ違うってばぁー」
「…もう浮気ってことでいいんじゃね?そうすれば堂々と二人で遊べるしな。
ちなみに俺と香奈子二人だけでイチャイチャするからお前らは絶対についてくんなよ?まさか邪魔したりなんかしないよな?」
ニヤッと悪い笑みを浮かべたメグが3人を挑発する。
「それはダメだ!あたしが楽しくない!」
「あたしも楽しくない!二人でなんてダメ絶対!イチャつくならあたしの前でしなさい!」
「二人で遊ぶと言うのなら僕を倒していきなさい。絶対に負けませんがね。」
単純3人組はあっという間にメグ様の攻撃に陥落した。