お姉ちゃんの憂鬱

「かなちゃん?考え事?」


「んー?まぁね。クラス替え嫌だなーとか思って。」


「…みんな進学クラスで一緒になる可能性あるんだからいいじゃん。俺なんていくら頑張っても一緒になれないのに…」


「それは仕方ないことでしょうが。」


「でも羨ましい。」


「はいはい。てか別に同じクラスになれなくたって家に帰ってくればこうやっていくらでも一緒にいられるんだから文句言わないの。」



むくれる誠の頭をなでてやると、ふにゃふにゃ笑った。

こいつ本当に犬なんじゃないか?




「…なんか今の、すごい幸せだ。」


「は?何あんた。すねたり幸せなったり、情緒不安定なの?」


「いやーだって今のってさ、これからも当たり前のようにずっと一緒ってことでしょ?それってすごく幸せな事じゃない?」


「あー…うん。まぁ、そうかもね。」





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