お姉ちゃんの憂鬱
「お前の声うるさい。」
「そのヘッドフォンの音漏れの方がうるさい。」
「2人ともうるさい。」
「…もうさ、お前ら3人修学旅行同じ班にしろよ。」
本日最後の授業であるホームルーム。
昨日の予告通り修学旅行の班決めをすることになったのだが、なぜかまた勃発した2人の言い争い。
互いにがうがう吠えあう2人に担任がそう言った瞬間、担任に向き直る2人。
「何いってんすか。まどかはともかく本村さんは他の仲いい子がいっぱいいるんだから…」
「あ、あたし、三船さんと同じ班でもいいよ。というか、一緒の班になりませんかってお誘いに来たところだったし」
えぇー…どうしたさぁちゃん。
さぁちゃん軍団のみんなはどうするんだよ。
「てかあたしはもとからかーちゃんと同じ班にするって言ってたし。」
いや確かにそれはそうだけどさ?
なんでわざわざケンカ腰の2人を一緒にしなきゃならないんだ。
というか、あたしのお友達勢は…もうとっくに組み終わってあたしだけおいて行かれましたね完全に。
美里ちゃんなんてこっちを見てすらいないよ悲しいわぁ。
「おっ そうなのか。じゃあそれで良いじゃん。」
絶対この胡散臭メガネろくなこと考えてない。
なんでわかるかというとコイツの顔がこれでもかってほどにやけているからだ。