お姉ちゃんの憂鬱
◻︎お姉ちゃん争奪戦
その後、班のみんなとどこ行く会議を行い、なんとか時間内に回りきれるであろうスケジュールを作り上げた。
すべてはさぁちゃんとあたしの功績と言っていいだろう。
うちの班の協調性のなさハンパねぇ。
ちなみにどこ行く会議は一回では終わることなく、すべてを決めるまでに4回の会議を行うこととなった。
「お前らの班が決まったってことは、他の班もばっちり決まってるんだな。安心したぞ」
班を決めたあの日から早くも一週間経過し、行動日程(仮)を胡散臭メガネに提出するとそんなことを言われた。
なんなのその信用のなさ。
「よし、今日はそのスケジュールで本当に回れるのかとか、何時にどの路線使うかとかまで詳しく調べとけー」
全体に向けてそういうメガネに、ふふんと鼻を鳴らす。
「センセー、それもう調べたー」
「今更そんなことをやるなんて、もう終わってますよ?」
教室の一角からそんな声が上がり、そちらを見ればまどか、さぁちゃん、メグに直くんがドヤ顔でこっちを見ている。
直くんに至っては口で「ドヤァ」って言っちゃってる。
「そんなことはもうばっちり調査済みです。行く場所の定休日から各駅間、バスの時間や料金まで把握済みですが、他に何をしたらいいですかねぇ?」
ちなみに調べたのは全部あたしとさぁちゃんだけどな。