お姉ちゃんの憂鬱
「では、そんなメグくんのために僕がびしっと言ってきてあげましょう」
そういって立ち上がったのは直くんだが、正直不安しかないよお姉ちゃん。
メグと同じようにプリントを掴み、胡散臭メガネへと立ち向かう。
が、やはりと言うかなんというか、メグよりも短い時間で帰還した直くんの手には変わらずプリントが。
「岡部くんと佐々木くんと渡辺くんと同じ部屋にすると脅されました…」
「まんま同じこと言われてんじゃねぇかよ」
「行った意味なくね」
「直江くんウケる」
あたし以外の三人に総ツッコミされる直くんがショボーンとしてしまったので、黙って頭をなでてあげることにした。
「やっぱりお姉ちゃんが一番優しいです」
「あ、かーちゃん直江といちゃついてるとペットに言っちゃうぞ」
「いちゃついてないから。よし、次はまどかが戦ってきてよ!きっとまどかなら勝てるよ!」
「…仕方ないなあ。撃破してきてやろうじゃんか」
ちょっと嬉しそうに顔を緩めたまどかが、また同じようにプリントを掴む。
プリントをもっていかなければならないと言う決まりはないと思うんだけどなぁ。