お姉ちゃんの憂鬱

「それで、決まったのか?」

「一応全部埋めましたよ。感謝してください」



その後、なんとかクラス全員分の座席を埋めることができた。

というか、他の班の座席なんて適当で、自分たちの班のを決めるのに相当な時間を要した。


ま、これもあくまで形式的なものだから当日になれば適当にみんな座りたいところに座るだろう。



「助かったよ。ありがとな。で、結局お姉ちゃん争奪戦はどうなったのよ?」


「みんなのお隣をローテーションになりました」


「人気者は大変だなあ」


「あたしは楽しければオッケーなんですけどね」


「にしても、あのメンバーで好かれるとか、お前本当に強者だな」


「なんでですか?みんないい奴ですよ?」

びっくりするほどノリもいいし。



「いやいや、お前が今まで気にしてなかっただけで、結構それぞれに問題児だからなあいつら。特に男子2人」


「そうですか?ま、見てて面白いんで、問題ないです」



直くんは言動も考え方も謎だが、その分新鮮で面白い。

メグは常識人としてこの班にいてくれて助かっている。



「まぁ、今の状態がクラスにとってもいい状態だと思うし、これからもよろしく頼むな!」


そういってバチコーンっとウインクを飛ばしてきた胡散臭メガネの攻撃は華麗に避けさせていただいた。





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