お姉ちゃんの憂鬱
その後、相変わらずの直くん無双にタジタジになりながらも、楽しく騒がしく時間は過ぎていった。
なかなかのカオスでした。
直くんが会いたくて会いたくて震えた時はみんなで爆笑した。
しかもうまい。
まどかがいつもヘッドフォンで何を聴いているのかや、メグの洋楽攻め、さぁちゃんのアイドル縛りなど、なかなか濃い時間をすごした。
結局一時間延長して、それでもまだ歌いたいと言う直くんに次の約束を取り付けて、なんとか解散となった。
「次は修学旅行から帰ってきた日にしましょう」
「なにその鬼畜スケジュール」
「お前絶対当日になったら疲れ果ててそんなこと言えねぇぞ?」
「直くん、せめて翌日にしよう。その日はいくらあたしでもゴーとは言えないよ」
「…仕方ないですね。お姉ちゃんが言うならそうしましょう」
なんとか納得してくれたようなので嬉しいです。
みんなもうんうんと頷いているので、直くんが帰ってきた翌日にカラオケに行くことを宣言した。
というか、当たり前みたいに修学旅行後も遊ぶ約束をしてくれることにあたしは喜びを感じていたりする。
だって、このグループは修学旅行にいくことが目的のグループで、それ以上でも以下でもないと思ってたから。
でも、もうこれからもずっと仲良くできるんだろうなってわかったらから、一人こっそり笑った。