お姉ちゃんの憂鬱
まどかとぶつかる前のさぁちゃんを知っているだけに、さぁちゃんのこの暴露はなかなか衝撃的だったりする。
あのぶりっ子さぁちゃんはキャラづくりしたさぁちゃんだったのか。
「高校入ってから…んー違うな、中学入ったころからかな、なんか知んないけど、あたしの周りってこう、ギャルっぽいっていうか、派手な子が多かったんだよね」
「あたしからしたらさぁちゃんだって派手だけどね」
元の顔がイケイケっぽかったから同族とみなされて集まっちゃったんじゃないかな。
中学校って言うのは同族とみればすぐグループになりたがるものだ。
「…まぁ、それで自然とあんな感じになっちゃってたんだけど、正直しんどかったんだよね。テンションとか常にあげとかないと変な心配されるから気も抜けないし、化粧とか髪型とか、言葉遣いとか、みんな一緒って言うかマネしあうみたいな」
確かに傍から見ていても、さぁちゃん軍団は似通った人たちが集合した軍団だった。
特に、メイクと髪型が似てくるともう知らない人がパッと見たら誰が誰だかわからないんだろうなという具合にマネっこ集団だったのだ。
「それで、まどかが編入してきて、なんか自分が恥ずかしくなっちゃってね。なに無理してみんなに合わせてんだろって」
「だからあんなに突っかかって行ってたのか!」