お姉ちゃんの憂鬱
その後、夜ご飯の会場へ向かう時間になっても帰ってこないまどかに不安になるも、直接向かったんじゃないかという結論にいたり、あたしとさぁちゃんも食事会場へ移動した。
夜ご飯の会場となる椿の間の前には他のクラスの人たちがたくさんいた。
しかしその中にあの探検に繰り出したワンパク三人組の姿はない。
もうあと5分もすれば指定された時間になってしまう。
「電話してみよっか」
そう言ってさぁちゃんがまどかに電話をしているのであたしはメグに電話を掛けると、2コールで出た。
話を聞くと、直くんが売店でお土産を選び始めて動かないとのことだった。
…なんであの子は初日にお金を大いに使おうとしているんだ。
「とりあえずご飯会場に連れてきて。遅刻すると胡散臭メガネがうるさいから迅速にね」
メグの了解の声が聞こえたので電話を切ると、目の前に胡散臭メガネがいた。
おうなんてこったい。
「胡散臭メガネって聞こえたんだけど」
「誰も先生のことを指してなんて言ってませんよ」
「…三船、お前最近ひねくれたな」
「元からですよー?先生が知らなかっただけです」