Love their
第7章―絆、
勢いよく熱い無数の水線がレイの頭上に注がれる。
胸の中にあったもやもやはこの熱気と蒸気に混ざり流れていく気がした。
痛い位に跳ねつけるシャワー口にレイは顔を近づけた。
ウォータープルーフのマスカラで濃く伸びる睫だけ残して跳ね返る滴と共にメイクが落ちる。
頬の毛穴が新しい空気を吸い込むために呼吸しているように緩みさっきまでの緊張の糸もほどけた。
あれから雨に打たれるレイを乗せて走った先は彼の家だった。
徐々にという余裕すら待ってくれなかった強い雨は一気にレイを濡らし迎えに来た彼を驚かせてしまったぐらいだった。
とにかく、家でシャワーを、と言って用意したかのように柔軟剤の香りが濃く残るタオルを手渡されて、
助手席のシートまでもを濡らしながら辿り着いた先が彼の家。
彼はそのつもりでは無かったようだったがレイは丁度良かった、と思った。
あんな形でサトルと里子を残して来て、家に帰るつもりは無かった。
そして、嘘つけない彼への気持ち。
キッカケという訳ではないけれど、自分自身を全部彼のものにしておきたかった。
覚悟を決めるのにもまた固めた心が揺れてしまったりする。
胸の中にあったもやもやはこの熱気と蒸気に混ざり流れていく気がした。
痛い位に跳ねつけるシャワー口にレイは顔を近づけた。
ウォータープルーフのマスカラで濃く伸びる睫だけ残して跳ね返る滴と共にメイクが落ちる。
頬の毛穴が新しい空気を吸い込むために呼吸しているように緩みさっきまでの緊張の糸もほどけた。
あれから雨に打たれるレイを乗せて走った先は彼の家だった。
徐々にという余裕すら待ってくれなかった強い雨は一気にレイを濡らし迎えに来た彼を驚かせてしまったぐらいだった。
とにかく、家でシャワーを、と言って用意したかのように柔軟剤の香りが濃く残るタオルを手渡されて、
助手席のシートまでもを濡らしながら辿り着いた先が彼の家。
彼はそのつもりでは無かったようだったがレイは丁度良かった、と思った。
あんな形でサトルと里子を残して来て、家に帰るつもりは無かった。
そして、嘘つけない彼への気持ち。
キッカケという訳ではないけれど、自分自身を全部彼のものにしておきたかった。
覚悟を決めるのにもまた固めた心が揺れてしまったりする。