Love their
第8章―偽りと嘘、孤独
夕方、ひんやりした感触を頬に感じて目が覚めた。


17時、余りにも眠ってしまったらしい。


頭痛も取れすっきりした頭を掻きながら下着姿の身体を起こした。


帰ってからワンピースを脱いでそのまま床でゴロゴロしてたんだっけ。


眠った為かさっきまで彼是と考えていた自分はなくいつもの調子に戻っていた。

空腹を感じ、冷凍庫からアイスクリームを取り出した。

朝から水以外何も入れていない身体に酷なようだがそんなこと気にしない。

バニラとチョコの甘さが舌を包み、汗で包まれた身体をほどよく冷やしていく。


レイは再びフローリングに腰を下ろしてベッドを背もたれにして座りこんだ。


毎日仕事で追われ、休日はサトルと過ごすか眠気を解消する為に睡眠に費やすかのどちらかだったので、こんな平日は滅多にない。


溶けて床に落ちそうになるアイスクリームを下からすくうようにして食べながら傍に転がる携帯を手にした。


暇であろうと無かろうと携帯がないと何だか落ち着かない。


レイは病気だな、と思いながら自動受信してあったニュースをさっと流して読んだ。

未読のメール、また会社の後輩の中村からだった。


今日の会議の大まかな内容が改行なしで記されていた。
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